発展と遺産。

発展と遺産。

たまに、わたしを襲う、ひどくつまらない考え方がある。それは、これ以上新しいものを生んで追い求めて、人間はどうするんだ?ということだ。

科学も発展して、テクノロジーも発展して、それ以上に何を望むのだ、ここまで流通網が発展しきった豊かな世界に一体あとどれくらいの発展が必要だと言うんだ。

もし人間がいつまでも発展し続けなければいけないとしたら、単に発展し続けることだけがいいこと、みたいになって、それはそれでどうなんだ、と。

あとは、料理のレシピとかも、こんなに溢れかえっている時代に、さらに新しいレシピを考える必要があるのか。お菓子だって、コラボとかさまざまな新しいものが、今も生まれているわけだけど、そんなに新しいものを日々生み出さないといけない人間っていうのは、どんだけ、発展が好きなんだと。

花や木々や動物のように、ただ生きる、それだけで美しかったら、それだけでいいではないか。

技術屋がそんなことを言っては元も子もない気もするけど、わたしはやっぱり現実主義者だからかもしれない。

それとは別に、理想主義というものが人間にはあり、理想を追い求めるからこそ、「発展」するし、世界は目まぐるしく変化するのだろう。

人間というのは、それにしても心や精神が複雑すぎる。

あるがままで生きれたら、どんなにいいだろうと考えるのだけど、これも人間の中の分類でいえば、「自然派」とかに分類されちゃう、単なる1種類の考え方に過ぎないのだろう。

そこで、わたしは、考える。

わたしは、わたしの人生で、何を世界に残したいのか。

別に偉人なわけでもないから、世の中に何かを残すというよりは、わたしが関わったこともある人たちに、何を残して生きていきたいのか、とか、そういうことなんだろうなと、思ったりする。

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