泣く大人

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先日、感覚に訴えるような本は読みたくないと言ったばかりですが、昨日、高校の友達とご飯を食べる約束をして、友達を待っている間に本屋で迷わず買ってしまいました。

江国香織のエッセイ、「泣く大人」。

(国の難しいバージョン出ませんでした。)

なぜこの本を手に取ったか、なぜか覚えてないんですがなんででしょう?いつもだったら、初めの部分をちょっと読んで「これだ!!」と思ったものを買う、と前の日記で言いましたが、今回は違いました。

そういうんじゃなくて。
記憶を辿るとすると、まず平台に置いてあって、ぱ、と目に入ったはず。江国香織かぁ・・・

実のところを言います。

わたしは江国香織の本をほとんど読んだことがありません。というよりは、読まないように避けてきた、と言った方が正確かもしれないです。もっと正確に言えば、江国香織という名前や「きらきら光る」という題名がわたしにとって、あまり魅力的ではなかったのです。

なぜ魅力的ではなかったかというと、その題名や名前が感覚に訴えすぎていた、とでもいいましょうか、題名だけでお腹いっぱいとでもいいましょうか、とにかく中まで読む気にならなかったし、ならなくてもいいと思っていました。

それが、なぜ今回は買ったのか。
エッセイだったからじゃないかしら、と思います。
つくりものではない、本音とでも言うべき言葉がそこにはある(はずの)、エッセイ。
あと、表紙が非常にセンスが良かったという理由もありました。

そして就活中のカバンに当たり前のごとく入り込んだ、「泣く大人」。

まだ全部読んでいないのですが、
この本はすごい、と思いました。
感覚に訴えつつ、非常に論理的。
文章を読ませるパワーと、読み手の意図を
裏切る文章の切り方。

とてもとても江国香織が好きになりました。

帯紙には「あの時、こういえば別れずにすんだ。」とか書いてありますが、この本はそういう本じゃないです。もちろん、きっとちゃんと読めばそういう部分もあるのでしょうが、それだけじゃないです。そして、それだけじゃない部分が面白いです。まだ全部読んだわけじゃないので、なんとも言えませんが、江国香織の「泣く大人」、オススメ。