タバコと理由。そう、そんなもんだ、人間なんて。

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わたしは人を心配させる人生を歩むようにできているのだろうか。別にかっこつけようとか、そんなんじゃなく、極度のストレスを感じて、ついにタバコに手を出してしまった。でも、心配しないでほしい。好きで吸っているんです。別に悪い道に歩んでるとか、そんなんじゃないんです。ただ、自分では抱えきれないストレスを感じると、誰にぶつけるわけにもいかない何かを、何かで、どうにかしなきゃいけない状況においこまれたとき、効力を発揮するのが、タバコ。タバコって体に悪いっていうじゃん。わたしは、タバコがどう体に悪いのか、肺がんになりやすくなるとか、そういうことしか知らないんだけど、実際タバコを吸ってみて、感じることは、『あ~いらない頭の中の無駄な細胞が消えている』そんなこと。そう。わたしは、多くのことを考えすぎるところがある。その割りに、現実が追いつかず、わたしは思いと現実のハザマで途方にくれる。どうしたらいいんだ・・・と。いろいろなことが頭の中で絡まって、もつれて、ほどけなくなっている。いや、もしかしたら、わたしが考えていることは、実は初めからひとつの線になんかならない類のもので、本当は輪なのかもしれない。それをいくらまっすぐにしようとしたって、線はつながっているから、端が見つからないのかもしれない。そして、わたしは、どうにもこうにも、これは、どうにもならん。そういうストレスの輪をタバコで燃やしてしまうのだ。頭の中のストレスの神経細胞かなんかをタバコで燃やしてしまう。そうすれば、悩みの神経細胞かなんかが、根本的になくなってくれる。そして、もう一度はじめから考え直すのだ。すると、見えなくなっていたものが、いとも簡単に見えたりする(気がする)。

そう。だから、わたしはタバコを吸った。

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後日、会社の同期にその話をしたところ、驚かれて、止められた。それは、やめたほうがいいよ。ストレスをそういうことで発散させるのはよくない。それなら、愚痴でもなんでも言ってくれればいい。仕事帰りに呼び出して、愚痴を吐き出してくれていい。だからタバコはやめなさいと言ってくれた。

だから、わたしは、タバコを捨てた。