とるにたらないものもの

読み途中の本の感想を言ってしまってもいいですか。だまって読んで、読み終わったら感想を言えばいいのに、なぜだか感想を言いたくなってしまう。きっとそれは読んでる途中にしか表現出来ない気持ちがあるからなんじゃないか…と今屁理屈を考えてみた。

この本の好きなところはすごく言葉が丁寧なところだ。読んでいて、江國香織さんは自分の心の動きを忠実に順序よく言葉にしているんだろうなと感じる。そういう文章は、読み甲斐がある。噛めば噛むほど味がでるするめのように、注意深く読めば読むほど、その言葉を発した人の心に近付けるような気がする、そんな文章。

あと江國香織さんのエッセイが好き。ひとつひとつの話が短くて、ひとつの話をすぐ読み切れるし、飽きたときはほったらかしにしていても次に影響しないし、どうも順番に読む気分になれないときは好きなところから読める。

江國香織さんのエッセイって、そういう飽きやすく移ろいやすいわたしの心を、よく知ってるかのようなテンポがあるから好きです[emoji:e-122]笑