『Love Fire』を読んで。

『Love Fire』を読んで。

室井佑月さんという人を、わたしは朝の特ダネなどにコメンテイターとして出ている人だとは知っていた。

けれどそれだけだった。一般的に彼女がどんな評価を受けているのか、わたしはあまり知らないけれど、ちょっと小耳に挟んだ評判と言えば『過激な発言するよね~』、というものだったように思う。わたしもあんまり真剣にテレビを見ていたわけではないし、『へぇ、そうなんだー 確かに 恋愛とか派手にやってそうな人ではあるねぇ』 くらいであった。

それが、ある日、本屋をぶらぶらしていたら彼女の本があって、『あの人ってどんな文章書くんだろーな~』なんて興味を持って、パラパラっとページをめくってみたら、なんとも、カラカラ!!とした明るさと何かのパワーに溢れた素直☆な文章がそこにあったのだ。だからわたしはそのとき初めて室井佑月さんの本を買った。

その本の中で興味深かったのは、彼女の恋愛遍歴と結婚の話だ。彼女は多くの人と恋愛をしていたが結婚までいくものがなかなかなく、ほとんど諦めていた頃にプロポーズされた…そんな話が書かれていた。その話はすごく温かくて、室井佑月という人が幸せであるのだというのが感じられた文章だった。

それが。先日また本屋をうろうろしていたら、彼女の本が平積みされたのを見つけて、わたしは何気なくまたパラパラとめくってみたのだ。

そしたら、離婚したっていうじゃないか。ちょっと驚いた。前の結婚の話で、いい人に巡り合えたのね…素敵☆って思ってたから、ちょっとショックだった。だから、今回も彼女の本を買った。

そして今読み終わってみて、わたしはすごく切ない気持ちになっている。なぜなら、彼女の文章は相変わらず明るくパワフルだったにも関わらず、その向こう側で『どうしてわたしの人生ってこんななんだろう。どうしてたろう、悲しい。』という彼女の声が聞こえる気がしたからだ。その一方で、彼女は一人の息子をとても愛していて、息子のためなら何でもする、というような力強い愛にも溢れていた。

どうしてなんだろう。

問い掛けても答えはないのかもしれないけれど、やっぱり問い掛けてしまいたくなる。どうして、こう、あとからあとから悲しいことがこの世の中にはあるのかなー…って。

見た感じ楽しい毎日を送っているように見えても、肝心なところを神様は意地悪くつついてくる。どうしてなんだろう。ほっんとにどうしてなんだろう!!分からんわー!!!!