届かない夢

届かない夢

今でもおぼろげに覚えている。高校生の時につけていた日記帳(『マイブック』っていう全ページ日付だけであとは白紙の単行本だった)に「TOEIC 900点越え」を目標にしていたことを。

あれから、もう17年、いや、18年か(細かい数字はどうでもいい)。なんとなく、「英語が好き」という感覚を持ち続けてきて、なんとなく「そのうち越えてみせるぞ!」と思い続けて、気づけばそれくらいの年月が流れていた。

前月のTOEICでは、自分の中では、そろそろ、そろそろTOEIC900点越えの目標達成に近づいてきた気がしていた。実際に今までで一番リスニングは聞こえたと思う。リーディングも、通常の力を発揮できていれば、それなりの点数が取れる気がしていた。

しかし、今日、ふと、メールチェックしていたらTOEICの結果がオンラインで確認できるようになっていたので確認してみたら、900点越えならずだった。あと、15点。リスニングは前回より確実に上がっている。リーディングは、前回より下がってしまっていた。

敗因として色々思い当たるところはあるのだが、やはり、単純に、「英語力がまだまだです」ってことなんだと思う。改めて、TOEIC900点越えしてる人ってすごいんだなぁと、思ったりした。

そんなわたしでも、翻訳の仕事はもう5年目だ。よく、「TOEICの点数と翻訳力は関係ない」とか言うが、それは「TOEICの点数が900点を越えるくらい高くても翻訳が上手いとは限らない」という意味で使われることが多いと思う。でも、わたしの場合は、「TOEICの点数は900点を越えられないけれど、翻訳の仕事はある」という状態だ。

確かに、TOEICで求められるような英語に関する瞬発力は足りないように思う。しかし、わたしが翻訳の仕事を継続して頂けているのは、ITという専門性に強みがあること、受験勉強で文法は一通りちゃんとやったこと、原文の意図を時間をかけて汲み取る努力をしていること、仕事一般に必要なビジネス知識(メール対応や、見積、注文、請求、支払などの流れ、作業時の注意事項等)が一定量あること(十分とはまだまだ言えない)などが功を奏しているのではないかと漠然と考えてみる。この文脈でこれを言うと、単なる負け惜しみに過ぎなくなるが。

しかし、TOEICの点数が900点を越えられないにも関わらず、フリーランスとしての仕事が継続的に頂けていること、これは本当にありがたい限りである。

しかし(しかしが多いが)、TOEIC900点の壁をそろそろ打ち破りたいものだ。もうこれは、仕事の域を超えた、高校生からの夢の実現という大きな目標だ。

てか、TOEIC900点の壁を打ち破れない翻訳者ってどうなの、とは自分で思うんですが。。そこは、もう謙虚になって、自己鍛錬を継続して行っていくしかないと考えているところです。

さぁ、これからも、頑張るぞ。