山田詠美さんの歯に衣着せぬ言葉がかっこいい

山田詠美さんの歯に衣着せぬ言葉がかっこいい

わたしが美容院に行くときに楽しみにしていることのひとつに、GINGER という雑誌の山田詠美さんのエッセイを読むことがある。

山田詠美さんは、大学時代に彼女の恋愛小説を読んで好きになった。何が好きって、常識とか、人が言うことに囚われないところ。

小説家だから、人間の心の真実的なところを書くことが上手いというのもあるのだろうけど、山田詠美さんは、人間の正直な心の部分をグサッと突き刺すような言葉をいとも簡単に言ってのけるところがすごい。

そして、今回のエッセイは、また、よかった。

わたしが言いたいことを、グサッと書いてくれていたから。

というのも、最近、わたしは岸田首相が鬼滅の刃の猗窩座押しのニュースがネットで「好感度あがる」と話題だったという話を読んでモヤモヤイライラしたことがあり、こんなツイートをしていたのだけど

このツイートには、いいねは1つもつかず、誰からも共感されていなそうだったので、そっか~やっぱり、岸田首相の猗窩座押しは好感度高いのかな~なんて思っていたんだよね。

そしたらさ、今回読んだ山田詠美さんのエッセイの中で、政治家が自分の趣味を語ることに対して

問題は、それ(自身の趣味)を公言して、「親しみやすい」自分を演出して、ポイントを上げようとすることなの。あんたの趣味なんかどうでも良いよ。政治家が主張すべきは、趣味より主義だろ? と言いたくなる。

GINGER 連載エッセイ フォー・ユニーク・ガールズ 山田詠美

って書いてあってさ。これ読んで、カッコいいなーって思ったんだよね。そう「政治家が主張すべきは、趣味より主義だろ?」。これだ。これだよ。

まぁ、わたしが岸田首相が猗窩座押しであることを公言することについて違和感を覚えたのは、このポイント稼ぎの魂胆が透けて見える気がしただけじゃなくて、 猗窩座押しであること自体にも疑問があり。

鬼滅の刃の漫画、面白くてわたしも読んだし、 猗窩座が鬼になった背景もわかるし、 猗窩座はある意味カッコよさもあるとも思うけどさ、政治家が猗窩座好きって、なんか嫌なんよね。人間悲しみや辛さで鬼になってしまうことはあるとは思うけれど、鬼になるということは、結局、悪の誘惑に負けてしまった人なんじゃないかとも思うわけで、国を正しい方向に舵取りする責任がある政治家が、 猗窩座好きっていうのは、どうしたもんかと思う。ただ強ければいい、冷たい日本になりやしないかと、心配になってしまう。

いや、だから岸田首相が嫌いというわけでもなく、岸田首相の政治をきちんと見て言えよとも思うんだけど。

ただ、わたしの感じていた違和感をグサッと切り出して文章にできる山田詠美ってすごいなぁ~っていう、そういう話。

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