初夏の夜長に読んで頂ければ、幸いです。
先日、ぽつぽつと雨が降る日曜日に、モネ展に行ってきました。
かなり前から、どこかでポスターを見るたびに、モネがきているのか~行きたいなぁと思いつつ、なかなか一人では行けず、かといって、友達を誘うには、相手の好みが気になったり、やっぱりひとりで見に行きたい気持ちもあったりで、結局チャンスを見送っていたある日のこと。
母が、父とモネ展に行ってきました。そして、そこで母は、かの有名な『睡蓮』の絵が額縁に入っているものを買いそびれたらしく、結局それをわたしが買いにいくことになりました。思えば、わたしと母は喧嘩はするけれど、芸術的なものに対する好みは非常に似ているのです。いや、むしろ、わたしが母に影響を受けているだけなのかもしれないのだけど。
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わたしのモネとの出会いは、もういつだったか、定かではないのだけれど、ひとつ確かなのは、わたしの家族がオランダに転勤になり、わたしはモネにオランダで出会ったということです。そして、上の絵は、そのオランダ時代に、中学校(日本人学校)の美術の授業中に模写のモデルにしたという、わたしにとっては、モネの絵の中で一番好き・・・なのかもしれない絵です。
その美術の授業は、自分の好きな画家の絵を模写しましょう!というような授業で、わたしはモネの絵を選びました。なぜ、わたしがこの絵を選んだか。それはまずは、ひとつは『構成』でした。この、画面いっぱいに広がる空と、花畑、風車、運河、船、人・・・そのどれもが、とてもバランスよく画面に収まっていて、わたしはそれに感動したんです。そして、もうひとつは『色遣い』。この絵の色遣いは、とても魅力的でした。空に黄色が入っていたり、花畑にありとあらゆる絶妙な色が混在していたり、風車が灰色一色だと思えば影がピンクだったり。わたしは、この絵を模写したい、そう思いました。
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そんなこともあって、モネは思い入れのある画家で、今回の美術館もとても楽しみにして行きました。今回は休日に行ったということもあって、とても混んでいたのですが、わたしは、非常に満足しました。一言で言えば、『ほんとにモネは綺麗』。周りからも、『きれ~~~い・・・』という感想が何度も聞かれたように、モネの絵は本当に、何か心に染みるものがあるのです。
モネは印象派の画家で、「光の画家」と言われているそうで、対象のものがどう見えるのか・・・ということを、追求した・・・というようなことを言われていたりするのですが、わたしがモネの絵を見て思うのは、確かに「どう見えるか」というのを追求しているのだけれど、そのモネの『目』は、単なる目ではなく、『心の目』だと思うのです。
もし、それが、単にどう見えるかをモネが追求していたのなら、それは、結果として写真のような絵になったと思うのです。けれど、モネの絵は、モネの心が、目の前にある景色をどう捉えているのか。そのイメージを怖いくらいに追求していたのではないかと。例えば、太陽の光が運河に映ることに感動したならば、モネは、その心が感じたことを、忠実に筆で描いていったのだろうな・・・と感じました。
モネは、心の目で見たことを絵に描いていた。
だから、その絵を描いたモネの『心の目』と、同じ『心の目』でモネの絵を見れたとき、モネの絵っていうのは、感動するんじゃないか。
そんな風に思いました。
長い長い文章になってしまいました。先日、風邪を引いて、会社を休んでいたので、この部屋で、あまり動かずにできること・・・としてブログを書いているんですが、これじゃ、元気じゃん!!と言われても仕方ありませんね。ふむむ・・・
では最後に、おまけとして、わたしの中学時代に描いた絵が、今どこにあって、どうなっているのか、ということをお話して終わりたいと思います。
それは、わたしが会社の寮に入ってから、数ヶ月あったある日のことでした。わたしは、久しぶりに実家に帰りました。そして、昔住んでいた家の中をあるいていると、どうも見たことのあるような絵が飾ってある。けれど、何かがおかしい。
・・・(・・)
わたしの描いた絵の中の、風車が消えているのです。
わたしが苦心した、花畑もなくなっている。
・・・(・・;)
切り取られていました。わたしの絵が。
母に詰め寄りました。あれってわたしの絵だよね?!あれ、切った??!!もしかして!!!
ああ あれね ええ 切ったわよ だって あなた 家出て行くとき 持って行かないって言ったじゃない だから もういらないかと思って あれ 空はよく描けてるけど 花畑がイマイチだったから 風車も イマイチだったし だから 切ったのよ でも空はよく描けてるわよね だから 空を残したの
すみません・・・あの、それ、わたしが描いた絵なんですけど?
確かに一人暮らしの部屋には持っていかないって言ったけど、それは、実家で保管しておいてほしいってことだったのに。思い出の品として・・・。
それを・・・あなたという人は・・・
呆然としました。
あきれて、怒る気も失せました。
確かに、花畑と風車はイマイチだと自分も思った。空はかなりがんばって描いたから、けっこう上手く描けたなぁって思った。
って納得するところじゃないと思うんですけど!!
はぁ・・・
そして、結局、わたしの絵は、下のような状態になって、実家に飾られている・・・そういう話でした。
以上、長い話に付き合ってくださった方、ありがとうございました。
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モネ展、僕も先々週(だったかな?)行ってきたよ(^^
確かにモネの絵は心を震わすなにかがあるよね、激しくもなく、奇抜でもないけれど、水面に波紋が広がるように揺らめき響き渡っていくような、そんな何かがあるな、って僕は思ったりします(^^;
大学時代にpoturi嬢がモネ好きだって知っていれば色々離せたのになぁ、と今更ながらに残念に思う初夏の夜長、湿度48パーセントでしたw
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水面に波紋が広がるように揺らめき響き渡っていくような・・・
詩的なすてきな表現ですね☆
なんとなく、分かる気がします。あのぼんやりとした、何か感覚に訴えるものがある、モネの絵。好きですよー。昔から。あと、ゴッホとかも。
初夏の夜長は、何か、感慨深い・・・というか、考え事をしてしまいますよね。ブログ、ずっと読んでくださってありがとうございます。コメント、嬉しいです~^o^
これからもよろしくお願いします*