iPaaSの、成功とは。
iPaaSとは、インテグレーション・プラットフォーム・アズ・ア・サービスのことである。しかし、これでパッとどんなものかわかる人は、ほぼいないであろう。
では、「データ自動連携」と言ったらどうだろう。少しはイメージがつくかもしれない。でも、全然これじゃ、何がいいのかわからない。
そもそも、インテグレーションとは、よく「統合」と訳されるが、インテグレーションの意味すら、曖昧である。
わたしは新入社員時、いわゆる、システムインテグレーターと呼ばれる会社にいたが、そこでいうシステムインテグレーションとは、さまざまなOSやソフトウェアをお客様のシステムとして設計者、導入して、単体テストからシステム間の連携テストまでをやって引き渡すことを言っていたのではないかと思う。
iPaaSはそのインテグレーションみたいなものでありつつも、それをソフトウェアサービスとして提供しているものだと説明しても、きっとわかる人は少ないだろう。
社内にある色々なシステムを「つなぐ」ソフトウェアだ、という説明はシンプルでわかりやすい気もするが、そこでいつもわたしが思うのは、「で、つないで、どうするん?」というところである。
つまり、つなぐことで、どんなメリットがあるのか、という話になる。
サービスとしては「簡単につなげる」というのはひとつのメリットであると思うけれど、それだけでは十分ではないと感じる。
たとえば、繋ぐことによって、店舗の売上情報が自動的にレポートシステムに連携されて、経営者はいつでも売上情報をリアルタイムに確認できるようになります、は少しだけ、メリットになるとは思う。
でも、もっともっとよいメリットの説明がほしい。
「こんなことができる、夢のツールがたった数百万というお安い値段で手に入ります。これを自動化することで、仕事量が減りますので早く家に帰れるようになります。面倒な仕事は全部自動化してしまって、本業に集中しましょう」
的なやつ。
うーんこれだけだと、まだ弱いかな。
自分たちの製品は、こんなに美味しくてリーズナブルでお得なんですよーっていう売り文句がスラスラと出てくるようになればいいのになぁと思ったけど、人間って売り文句にはあまり乗らないようにできてると思うので、つまりさ、どうやってお客様を乗り気になってもらうかってところが、肝なのかな。
新しいものを市場に送り出したり、人に使ってもらえるように働きかけたり、そういう仕事って面白いし難しいけど、これの成功パターンを見てみたいと、強く思う。
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