充実しすぎた週末

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ふぅ…本日朝締め切りのはじめての英訳案件の第1フェーズの翻訳ファイルをたった今納品した。今回は知り合いのつてで頂いた案件で、翻訳会社を通したときのように「納品したらよっぽどのことがない限り終わり」ではないため、これからどうなることやらだが、時間内でできる限りのことはしたと言えるのではないか(なぜか疑問形)。

いやしかし、この週末は、充実しすぎて、一体何の話から話せばよいか分からないくらいだ。とにもかくにも、時系列順で充実内容を書いてみることにする。

■サン・フレア アカデミー オープンスクール2014
これも経緯は少し複雑なのだが、Twitterで翻訳つながりで繋がっていて、あるときソフトウェアや情報セキュリティの翻訳の話で盛り上がり仲良くさせてもらっていた方から、先日オフ会のお誘いがあった。そのオフ会というのが、このサン・フレア アカデミー オープンスクール2014のあとの会だった。土曜日に旦那さまに娘を預けられることになり、せっかく一人で都内に繰り出すのなら、1個くらいオープンスクールの講義を受けてみようと思い、はじめてサン・フレア アカデミーに乗り込むことに。

どの講義を受けてみようかカリキュラムを見てみて、気になる講義を探しつつも、誘ってくれた方も出席するという「いま辞書が熱い! 辞書事情と活用ノウハウ全公開」を受講することにあいなった。

そう言われてみれば、わたしの辞書環境と言えば、翻訳家を目指そう!と思って会社時代の貯金をはたいて買ったPASORAMA SR-G9003だけだ。あとは、英辞郎を用例を参考するために使うくらいだ。使い方も、ほぼ自己流で、PASORAMAのクリップボード検索という機能を見つけたのでそれを主に使って翻訳時に気になる単語をコピーしてはPASORAMAで表示される用語を一通り読んでみて、使える訳語はないかを探すか、訳語のイメージを膨らませることができる例文はないか探す程度のものだった。

これを機会にプロとして活躍されている方の辞書の活用の仕方を学んで、翻訳の基礎固めをしようじゃないかというわけで受講したこの授業。やはり、プロの方の辞書環境というのは、一歩も二歩も進んだものであった。色々な有償および無償のソフトウェアを駆使して、一度に大量の情報を仕入れていくその環境を実際に見せてもらえるのもとても有意義な時間だったし、授業のところどころで織り込まれる翻訳に関する話も、非常にためになった。そんな想像以上の収穫があったオープンスクールだった。

そして、とりもあえずは、少なくとも「かんざし」というソフトウェアは自分の環境にインストールして、PASORAMAと英辞郎くらいは一括で検索できる環境を作りたいと思った次第であるが、これは、また追々。

■はじめてのオフ会
上にも書いたがTwitterつながりの方からお誘いいただいたオフ会であったが、なんともサン・フレア アカデミーの講師の方やら他のスクールでも活躍されている講師の方やら、Twitterでフォローさせていただいていた翻訳界の重鎮とも思われる方やらがいらっしゃる、わたしにはもったいなすぎる豪華メンバーによるオフ会だった。有名人であれば、「握手してください!」とも言いたくなるような方ばかりのはずなのに、そういう雰囲気では全くなく、すこぶるカジュアルな雰囲気である。わたしは、そのカジュアルさに紛れながら、重鎮の方々に挨拶をしたりした。また、子育てをされてきて翻訳業界にも勤めていらっしゃる方も結構いて、子どもの話でも盛り上がったり、子育てと仕事の関係についても伺ったりして、もうどなたの話も参考になる話ばかり。それ以外の翻訳業界のあれこれも聞くことができて、久しぶりの家族以外との外食ということで、楽しみにしていたタイ料理もかすむ、貴重な話をたんまり聞くことができて、大満足極まりない会であった。

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そして、その中で伺った話の中で、もしかしたら自分のこれからの進路に関わるかもしれない話もあった。というのも、ここのところ、自分の「IT翻訳」のスキルをどうやって向上させていけばいいのか、どういう方向性でスキルアップを図るのか迷っていたところがあるのだ。今は、ITの中でもソフトウェアのUIやオンラインヘルプなどが主な翻訳対象なのだが、このままで自分はいいのだろいうか、今後自分はどこにいきたいんだろうという疑問があった。

そして、ここのところ取り組んでいるはじめての英訳案件で、英訳をやってみて、意外と英訳って楽しいなと思う自分に気付き始めたころでもあり、わたしは英訳の講義をされていた方に、「今まで自分の母国語は日本語だし、英日翻訳しかできないと思ってたんです。日英翻訳は自分の英語が本当に通じる英語なのかが自信がなくて…。でも最近英訳に興味がでてきて、やってみようかなと思っているんです」という話を率直にしてみたわけだ。

そうすると、(自分にとっては)意外な答えが返ってきた。

「それは、英訳翻訳者みんなの悩みね。」

と。そして、「でも英訳って、日本語で理解した内容をいかに簡潔に分かりやすい英語で表現するかってところに創造性があって楽しいのよ。」と。

わたしは、はっと我に返った。そうか…プロの英訳翻訳者でも自分の英語に対してそういう気持ちはあるのか…。不安がある…それだけで、英訳が自分はできないと思い、決めつけてしまうことはないんだ…むしろ、すべて完璧を求めるのではなくて、そういうことを恐れずに自分で発信していく力をつけなきゃいけないのかも…そう思った。

そんなわけで、これから、英訳の勉強をやってみようかなという気になってきたという話。

■新居の内覧会
日曜日は、新居の内覧会であった。わたしの中での内覧会の目的、「新居からの展望の確認」、「食器棚が入る予定の場所の採寸」は無事達成して、新居の気になる点を建設会社の方にあれこれ指摘して、終わりました。
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新居の内覧会に行ったあとは、家のイメージも広がってきたところで、家電アウトレットにいって、ついに大型家電である掃除機と洗濯機を入れ替えることになる。アウトレットで安く買ったとはいえ、ここのところ、大型の買い物が続いて、金銭感覚も麻痺してきているのは間違いない。わたしも、旦那さまが「これ買うね」って言ったら、「よさげな感じならいいんじゃない?」と一瞬の迷いもなく即答である。

そうして、週末を終え、帰っていたら、ひどい疲労感が襲ってきた。

「おかあさん…ちょっと休みます…」と言って、旦那さまがいることをいいことに、娘そっちのけでソファーで眠らせていただく。ウトウトしながら娘がカップ焼きそばを開けているのを注意しないで奥の部屋でガサゴソしている旦那さまに少々イライラしながら、意識も戻ってきたところで「こらーーーーるぁああ!!娘、ちゃんとみろーー!!」と、半狂乱っぽくなって怒鳴ってみたりして、なんだか自分、機嫌がめちゃめちゃ悪いことに薄々自分でも気づく。

そうだ、週明けには英訳案件の締切があるけど、だいたいもう訳は終わってるけどパワーポイントで作らなきゃいけない作業がまだ残ってて、部屋も片づけなきゃ、雛人形も出さなきゃ、部屋も片づけなきゃ、娘も早めに寝かしつけなきゃ、しかしながら疲れが溜まっているやらで、明らかに顔つきはうつ病寸前のブルーな表情だ。

家族みんなで、近所の回転寿司に車で食べにいっても、食欲沸かずに、朦朧とした目をするわたし。

そんな表情をみて、テンションだだ下がりの旦那さま。

「週明けに締切の仕事があるって言ったよね…」

ぽつりとわたし。はっ、と気づく旦那さま。そうだ、この奥さんは、プレッシャーに弱いのだ。会社時代もそうだった。仕事によるプレッシャーによる負荷が高いときのわたしは、ひどく機嫌が悪いのだ。

しかし、旦那さま、理由が分かって、落ち着きを取り戻したようで、そのあとはビールとお寿司を楽しんでくれた。そうだ、こういうときは、疲れている当の本人は誰それに構われることなく、ただ、そっとしておいてもらえればいいのだ。そして周りが自分のことを気にせず楽しそうにしてくれれば、それだけでいいのである(自分勝手な話ではある)。

その夜は、仕事をやらなければと思いながらも、娘の寝かしつけはわたしがやる。

その間に、旦那さまは小人さんのように、部屋をきれいにして、雛人形を出してくれた。

そして、寝かしつけでやはり寝てしまったわたしは朝4時前に目を覚まして、いそいそと仕事にとりかかろうとする。リビングに入ると、きれいになった部屋に、楚々と雛人形が飾られている。ありがたや、旦那さまである。

そして朝7時まで仕事をしている間に、起きてきた旦那さまが洗濯して、迎えたひな祭りの本日。

まだまだ英訳案件は続くものの、今日はひな祭りメニューを考えながら一日を過ごそうと思う今である。
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